好みの話

先日付き合ってる人に「食べるのがすきなだけあって、ご飯が主題のテレビよく見てるよね」と言われた。自宅で一緒に録画したテレビ番組を見ているときだった。

これまで録画していた番組を思い返してみると、男子ごはん・孤独のグルメワカコ酒・サラメシ・深夜食堂、などなど…確かにご飯に関するものが多い。

人に言われなければ、多分気づかなかっただろう。

色や形の好みは目に見えるから把握しやすいけれど、それ以外の好みって周りからの視線がないと意外と自分で気づかないものだなと思った。

 

ところで、その発言があってから改めて気づいたのだけど、マンガでも私は食べ物に関するものがすきみたいだ。

pixivコミックに登録しているのだが、グルメ系のマンガはほとんど目を通している。

ただそのグルメマンガの中でも、さらに好みがあることに気が付いた。

私は、『静かなグルメマンガ(ドラマ)』がすき、ということだ。

グルメマンガを見ていると、静かで淡々としているものと、リアクションをオーバーに描くものがあるように思う。これは食べるのがひとりか複数人かは関係ない。大勢で食べていても表現が静かなマンガやドラマはずっと静かだ。

 

おいしさを表現するために、キャラを赤面させたり目を輝かせたり涙を流してみせたりセリフにしろモノローグにしろ絶叫してみせたり…

とにかくうるさい表現方法のグルメマンガは、表現が拙い気がしてすぐに飽きてしまう。リアクションがちがうだけで言ってることにちがいが感じられないのだと思う。

淡々としているマンガは、大袈裟なリアクションはないけれど、料理の細かい描写とかキーワードが毎回ちがって感じられる。静かながら、料理へのすき具合が感じられる。

昨今は流行りなのか取材や準備に手間取らないのか知らないが、いろんなシチュエーションのグルメマンガが増えたと思う。

実在のお店に食べに行ったり、自分でもつくることができるレシピでキャラがご飯をつくったりして、それをマンガにするような形の。

ただいくら流行っているといっても、なんでもかんでもおもしろくなるわけじゃない。どんな作品もつくる側の実力差っていうのは出るんだなと思った。

まぁ、どちらが好みであるかはそれぞれだし、そもそもグルメマンガに魅力を見出せない人もいるだろうけれど。

 

そんな私のすきなグルメマンガは、ワカコ酒山と食欲と私・終わりのち、アサナギ暮らし。

どれも淡々としてるけど(アサナギ暮らしはファンタジーなのですこし系統がちがうが)、ご飯がおいしそうで食べたくなる作品だ。