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煙草の話

私はこれまでの人生の中で、一度も煙草を吸ったことがない。

ふかしたこともなければ口に含んだこともない。

べつに宗教的な理由や健康のため、という意識は欠片もなく、単純に周りに喫煙者がいなかっただけの話である。

父親は昔吸っていたらしいが私が生まれる前に禁煙し、母は嫌煙家だった。

そんななか姉はやんちゃをしていた頃吸っていたそうだが、私は煙草には一切興味がなかった。

 

おとなになり、一度も試したことがないなんて珍しいと友人に言われ、そういうものなのか、と思った。

たいていの中学生、高校生、大学生は、興味本位で口にすることがあるのだとか。

試しに吸ってみる?と、そのとき言われた。

年齢的になんの問題もなくなったそのとき、改めて煙草を吸うか吸わないか聞かれて、私は吸わないことを選んだ。

万一煙草にはまってしまったら、お金がかかってしょうがないな、と思ったからだ。

吸わないで済むのなら、べつに吸わないままでいいやと思った。私の煙草人生ははじまらずして幕を閉じた。

でも、死ぬ前に一度くらいは試してみたい気もするけれど。

 

さて、そんな吸わない派の私だが、べつに嫌煙家というわけではない。

一度街中ですれ違った人の煙草があたり火傷したことがあるので、歩き煙草をしてる人の火は水鉄砲で消して回るスナイパーにはなりたいと思っているが、べつに吸う人に対しての嫌悪感はない。

今付き合ってる人も、過去に付き合っていた人も、ほとんど喫煙者だったし。

やめられるならやめたほうがいいと思うが、煙草とは本来嗜好品なのだから、法律とモラルが守られているなら個人の自由というか、人の勝手、って感じだろう。

なのに最近では飲食店でも全面禁煙が当たり前になっている。可哀想だなぁと思う。

周りへの健康被害が、なんていうが、分煙すればいい話だし、居酒屋で隣の人が煙草を吸っていることより、酔っ払いの知らないおじさんに絡まれるほうがよっぽど精神衛生面上よくない。

なんでもかんでも禁止にすることに躍起になるんじゃなくて、それぞれが居心地良い空間をつくるために奮闘したらいいのに。そんなことを思った。